コーヒー豆の焙煎と定義

コーヒー豆の焙煎と定義

ここでは、「焙煎とは何か?」「焙煎で増減する成分」「焙煎の定義」についてご紹介します。

 

コーヒー豆とは果実から取り出した種子

コーヒー豆は、コーヒーノキという植物の果実の中にある種子です。 果実から取り出した種子を、洗ったり乾かしたりして出来上がるのが、コーヒーの生豆です。

生豆の状態では緑色で、 この状態で粉砕してお湯をかけても、 美味しいコーヒーは抽出できません。 生豆を加熱 (焙煎) することで、 豆が茶色や黒色に変わり、コーヒーらしい豊かな香りと風味が生み出されます。

 

 

焙煎を行うことで増減する成分とは?

焙煎を行うと、コーヒー豆に含まれる成分が変化します。

  • たくさん火を通す → 苦みが強調される 深煎り
  • 軽めに火を通す 酸味が強調される 浅煎り

 

図1. 焙煎前後のコーヒー豆に含まれる成分表
※出典:日本スペシャルティコーヒー協会 コーヒーマイスターテキスト


図1は、焙煎前後のコーヒー豆に含まれる成分表です。 焙煎前と焙煎後で大きく変化している数値があります。

タンパク質、 クロロゲン酸、ショ糖が減少し、その分、不明成分が大きく増えていますね。 減少した成分を 「前駆物質」 と呼び、 加熱することで変化し、コーヒーの風味を形作ります。

変化した後の増加した成分は不明となっていますが、 この部分がおいしさの成分であることは間違いなさそうです。

 

 

焙煎とは、適切に加熱し成分を適切に発達させること

焼け具合を軽めにするのか、はたまたしっかり火を通すのか。 短時間で焙煎するか、 じっくり時間をかけるのか。

焙煎中の、どの時間の部分で火力を上げるのか、 下げるのか・・・。 そういったことで「豆の中の成分の発達の仕方」 が少しずつ変わってきます。 当然、 風味も変わってくるわけです。

 

私達は焙煎を「適切な加熱により成分を適切に発達させること」 と定義しています。試行錯誤を繰り返しその豆の良さを引き出す焙煎を行うのが焙煎士の仕事です。

 

 

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