2. ブレンド作りにコンセプトが必要な理由
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※この記事は「カスタムブレンドキット scene」をご購入し、ブレンド作りをする方に向けた記事です。
コンセプトを作るところから始める「カスタムブレンドキットscene」
「コーヒーをブレンドする」とは、様々な産地のコーヒーを混ぜ合わせ、新しい風味のコーヒーを作ること。
「カスタムブレンドキットscene」では、最初に、コンセプトを作るところから始めます。「なぜ作るのか」「どんなコーヒーを作りたいのか」を考え、そのコーヒーを飲むシーンをイメージするのです。
この記事では
- なぜブレンドにコンセプトが必要なのか
- コンセプトを作る際のコツ
を、実際に「scene」に同封されているコンセプトシートを使って紹介します。
コンセプトは設計図のようなもの
考えもなく、やみくもにコーヒーを混ぜてもなかなか上手くいきません。
キットに同封されているコーヒーには限りがあるので、なるべく少ない試飲で方向性をズバッと決めたいものです。
コンセプトは設計図のようなものです。
コンセプトを作ると、風味の指標が明確になり、コーヒーを飲んだときの感想と目指すものとの距離を実感できます。結果、混ぜるべきコーヒーをスムーズに決定できます。
「とりあえず、まず飲んでみて気に入ったコーヒーを混ぜる」という方法もありますが、キットに入っているコーヒーはどれも美味しいので、それだときっと迷っちゃいますよ!
コンセプトシートの4つの質問とコツ
ここからは「scene」に同封しているコンセプトシートを使うときの、具体的なやり方とコツを説明していきます。
(1)どんなシーンに飲んだりプレゼントしたりする?
(2)飲んだら、どんな気持ちになる?
まずは、この2つです。
箇条書きで良いです。とにかく思いついたものを書き出してみると、整理されてきますよ。
難しいと感じる方は、5W1Hを意識すると出てきやすいと思います。
- Who:だれが
- When:いつ
- Where:どこで
- What:なにを
- Why:なぜ
- How:どのように
5W1Hにうまくあてはまらないこともあるため、無理に全てを埋める必要はありません。「上手く考えられないときの指標」くらいに捉えればよいと思います。
(3)どんな風味を目指す?
さて、次です。
(1)と(2)に記入したことを踏まえ、(3)を記入していきます。
気分爽快になりたいなら、すっきりめの風味がいいかもしれません。ほっこりしたいなら、コクがある方がいいかもしれません。
こちらは個人個人の感覚によるところも大きいです。ぜひ、お好みの風味を記入してください。
(4)キーワードを書き出そう
(1)(2)(3)を踏まえ、思いつくままにキーワードを書いていきます。このキーワードは、
- ブレンドをつくるときの分かりやすい指標
- レシピに設定するコーヒーのパラメータの参考
となります。
ブレンド作りは自由!
もちろん、コンセプトを先に決めずにやるのもひとつ。感覚で作っても予期せぬものができて面白いものです。
こちらのコラムも参考に、自分なりのブレンド作りを楽しんでくださいね!
最後に、例としてSCENE FACTORY COFFEE ROASTERSのブレンド「9:00」のコンセプトシートを載せます。参考にされてください!
では、楽しんで!
コンセプトシート記入例:ブレンド9:00 の場合
(1)どんなシーンに飲んだりプレゼントしたりする?
- 在宅勤務中のビジネスマンが、仕事スイッチを入れるために飲む。
- ハンドドリップでゆっくり淹れて、仕事をしながら飲む。
- 在宅勤務中の同僚にプレゼントする。
- ドリップバッグにすれば、オフィスでも気軽に飲める。
(2)飲んだら、どんな気持ちになる?
- 毎朝の仕事開始前のルーティンなので、淹れて飲むことで仕事のスイッチが入る。
- 飽きのこない安定した風味で、安心感がある。
(3)どんな風味を目指す?
- バランスがとれていて、飽きのこない風味。
- 優等生な感じ。
- 主張しすぎない程度に酸味を残しつつ、深みとコクを出したい。
(4)キーワードを書き出そう
- バランス、目覚め、スイッチ、ルーティン、仕事、安定感、安心感、やる気、フルーティ、甘み、軽めの酸味