コーヒー豆の正しい保存方法。常温・冷蔵・冷凍はどう使い分ける?|SCENE COFFEE NOTE
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コーヒー豆を買ったあと、どこに置いていますか?
キッチンの棚、密閉容器、冷蔵庫、あるいは冷凍庫。
保存方法について調べると、さまざまな意見が出てきます。
私自身は、すべてのコーヒー豆を必ず冷凍しなければならないとは考えていません。
大切なのは、どのくらいの期間で飲み切るのかということ。
短期間で使い切れる量なら、密閉したうえで、涼しく暗い場所へ。
しばらく飲まない豆や、まとめて購入した豆なら、小分けにして冷凍。
保存方法は、ひとつに決めるのではなく、飲み切るまでの期間に合わせて選ぶのがよいと思っています。
コーヒー豆の保存で避けたい4つの要素
コーヒー豆の風味を保つために避けたいのは、主に次の4つです。
- 酸素
- 高温
- 湿気
- 光
焙煎後のコーヒーは、空気に触れることで香りが少しずつ失われ、酸化による風味の変化も進みます。
温度や湿度が高い環境では、その変化がさらに速くなる傾向です。
特に気をつけたいのが、袋の開けっ放し。
使うたびに空気へ触れるだけでなく、キッチンに漂う食品のにおいや湿気の影響も受けやすくなります。
コーヒー豆は焙煎によって水分が少なくなり、内部に細かな空間を持った状態。
周囲のにおいを取り込みやすい食品でもあります。
だからこそ、最初に意識したいのが密閉です。
▪︎関連記事:コーヒー豆の表面に油が出るのはなぜ?鮮度が悪いとは限らない理由
短期間で飲み切るなら常温の冷暗所
購入したコーヒー豆を数週間ほどで飲み切れるなら、無理に冷蔵・冷凍する必要はありません。
袋のチャックをしっかり閉じ、直射日光の当たらない、温度変化の少ない場所へ。
戸棚や引き出しなどで十分です。
ただし、コンロの近くや、日差しの入る窓際は避けたいところ。
夏場に室温が高くなる部屋も、コーヒーの保存にはあまり向きません。
購入時の袋が遮光性のあるコーヒー専用袋であれば、そのまま使用しても問題ありません。袋の中の空気を軽く押し出し、チャックを閉めて保管します。
別の容器へ移し替えるなら、光を通しにくい密閉容器がおすすめ。
透明なガラス瓶は中身が見えてきれいですが、光の影響を受けやすいため、戸棚の中など暗い場所で使うのが安心です。
冷蔵庫で保存するときの注意点
温度が低いほど、コーヒーの品質変化は緩やかになります。
その意味では、冷蔵庫にも一定の効果があります。
ただし、家庭用の冷蔵庫には、コーヒーにとって気になる点もあります。
ひとつは、さまざまな食品のにおい。
もうひとつが、出し入れしたときに起こる温度変化と結露です。
密閉が不十分な状態で冷蔵庫に入れると、周囲のにおいや湿気を取り込む可能性があります。
冷えた豆をすぐに開封すると、表面に水分が付くことも。
そのため、短期間で飲み切る豆なら、私は冷蔵庫よりも常温の冷暗所を選びます。
冷蔵保存をする場合は、しっかり密閉すること。
そして、室温へ戻してから開封することが大切です。
長期保存なら小分けして冷凍
すぐには飲み切れない豆を保存するなら、冷凍庫が有力な選択肢です。
低温環境では、コーヒーの香りや風味の変化を遅らせやすくなります。
ただし、大きな袋を毎日冷凍庫から出し入れする方法はおすすめしません。
出し入れを繰り返すたびに温度が変わり、袋の中へ湿気が入りやすくなるためです。
冷凍するなら、1週間分や数回分など、使いやすい量に小分け。
できるだけ空気を抜いて、密閉性の高い袋や容器に入れます。
そして、一度取り出した分は再冷凍せず、そのまま使い切る。
少し手間はかかりますが、長期保存では、この方法が最も失敗しにくいと感じています。
▪︎関連記事:コーヒー豆の賞味期限はいつまで?開封後の保存方法と飲める目安
冷凍した豆は解凍してから挽く?
冷凍したコーヒー豆は、必ずしも完全に解凍してから挽く必要はありません。
一回分ずつ小分けしているなら、冷凍庫から取り出して、そのままミルで挽く方法もあります。
ただし、まとまった量を袋ごと冷凍している場合は注意が必要です。
冷たい袋を開けると、室内の湿気によって豆や袋の内側に結露が起こることがあります。
その場合は、袋を閉じたまま室温へ戻してから開封するほうが安全です。
重要なのは、豆を冷やすことそのものより、湿気を付けないこと。
冷凍保存では、密閉と小分けがセットです。
保存容器よりも、購入量を見直す
高性能な保存容器を使えば、コーヒーの変化を遅らせることはできます。
ただ、それ以上に効果が大きいと感じるのが、短期間で飲み切れる量を購入することです。
どれほどよい容器へ入れても、開閉するたびに豆は空気へ触れます。
それなら、無理に大量購入せず、香りが豊かなうちに飲み切れる量を選ぶ。
最もシンプルで、失敗の少ない方法です。
私も、普段使う豆であれば常温の冷暗所へ。
すぐに使わない豆だけを冷凍しています。
保存方法を複雑にしすぎる必要はありません。
- 密閉する
- 高温多湿と光を避ける
- 長く置くなら、小分けして冷凍
まずはこの3点。
コーヒーをどれくらいのペースで飲むのかに合わせて、自分にとって無理のない保存方法を選んでみてください。
◾︎筆者

SCENE FACTORY COFFEE ROASTERS代表
篠田 拓也
SCAJ公認アドバンスドコーヒーマイスター
SCAJ公認サーティファイドスペシャルティーコーヒーカッパー
