コーヒードリッパー10種類の抽出速度ランキング

コーヒードリッパー10種類の抽出速度ランキング

今回は、10種類のドリッパーを使い抽出速度を比較した結果をご紹介します。どうぞ、各ドリッパー特性を知り、豆の良さを最大限に引き出せる道具探しの参考にしてください。

 

 

動画で見る各ドリッパーの抽出速度

今回ご紹介するコーヒードリッパーの抽出速度ランキングを、動画でも分かりやすく紹介しています。一つひとつを解説していますので、ぜひご覧ください。

 

 

比較の条件

  • なるべく抽出条件を揃える
  • ドリッパーから落ち切るまでの時間を計測
  • 定番、有名メーカーのドリッパー10種類を使用

 

 

10種類のドリッパー紹介

今回使用するドリッパーをご紹介します。 

  1. メリタ アロマフィルター1x1
  2. カリタ 101 ロト
  3. コーノ 名門1人用フィルター
  4. コーノ 名門2人用フィルター
  5. ハリオ V60 01
  6. カリタ HA155 ウェーブドリッパー
  7. CAFEC フラワードリッパーcup1
  8. ハリオ ダブルメッシュ メタルドリッパー
  9. ORIGAMI DRIPPER S

9-1. ORIGAMI DRIPPER S(円錐)

9-2. ORIGAMI DRIPPER S(ウェーブ)

  1. ハリオ V60 MUGEN

 

※この動画は五感で学ぶコーヒー定期便「FLY ME TO THE COFFEE WORLD」の第4便と連動しています。ご興味のある方はぜひ下記リンクより商品詳細をご覧ください。

五感で学ぶ定期便

 

 

1. メリタ アロマフィルター1x1

メリタはペーパーフィルターを世に広めたドイツのメーカー。

小さな穴が一つ空いていて、決まった量の粉とお湯を入れれば、誰でも簡単に美味しいコーヒーが抽出できるというコンセプトです。

今回使用するのは、伝統的な底に一つ穴がついているタイプではなく、底より少し高い位置に穴があるアロマフィルターというタイプです。底の湯溜まりがサーバーに落ちないので、雑味の軽減が期待できます。

 

2. カリタ 101 ロト

台形のカリタベーシック。日本では伝統的で定番のドリッパー。メリタと同じ台形ですが、雑味を減らすため3つ穴を採用。

 


3.コーノ 名門1人用フィルター / 4.コーノ 名門2人用フィルター

1杯用と2杯用で、リブの高さが異なり、抽出速度が調整されているというこだわり。短い方が1杯用で、長い方が2杯用。穴の感じも少し違います。

 

5. ハリオ V60 01

スパイラルリブが美しい定番のドリッパー。コーノよりリブが大きく空気が通りやすいため、理論上は、コーノより速く落ちるはずです。

 

6. カリタ HA155 ウェーブドリッパー

台形より後に出たモデル。定番のドリッパー。リブがありませんが、専用のウェーブ状のフィルターを使用し、そのフィルターが空気の通り道を作るので、抽出速度も速めな感じがします。

カリタはペーパーフィルターへのこだわりが強く「命の紙」と呼んでいるほど。ウェーブドリッパーは、フィルターありきのドリッパーなので、特にカリタのこだわりを感じられる品です。

注ぎ口が小さいので、粉をこぼしちゃったりしますが、その分、縦に粉がたくさん入るのため、新鮮な豆だとよく膨らむのが分かって楽しいです。

 

7. CAFEC フラワードリッパーcup1

上から見ると、リブの形がとてもかわいいドリッパーです。ハリオV60に比べて、リブの部分がえぐられているの分、斜傾が強くなっているのが特徴。角度で勝負しているドリッパー。

 

8. ハリオ ダブルメッシュ メタルドリッパー

今回のラインナップでは少し異色。というのも、このドリッパーはペーパーフィルターを使いません。直接粉を入れてそのままお湯を注ぐ、金属製フィルターです。

細かいメッシュが、紙より目が粗いため、油分が抽出されて、こってりします。抽出速度は、紙より目が粗い分、速そうです。

 

9. ORIGAMI DRIPPER S

デザインがとても印象的。普通の円錐フィルターだけでなく、カリタのウェーブフィルターを使用することができます。円錐フィルターの場合、リブによる隙間が多いため、空気が多く入ります。

 

10. ハリオ V60 MUGEN

「1.」と似ていて、決まった量の粉を入れてお湯をざっと入れるだけで、誰でも簡単に美味しいコーヒーが入れられるというドリッパー。円錐で、大きい穴が一つ。でも、リブがないため、空気の通り道がありません。

 

 

計測のルール

今回は、以下の方法で計測しました。

  • フィルター:なるべく同じものを使う。リンスしない
  • コーヒ豆の量:10g
  • 粉の挽き目:カリタハイカットミルの「4」
  • お湯:沸きたてのお湯を使う
  • 蒸らし:お湯を25g注ぎ、30秒待つ
  • 45秒程度まで:中心に50g注ぐ(合計75g)
  • 60秒程度まで:回しながら75g注ぐ(合計150g)
  • ドリッパー内の湯溜まりがなくなり、ポタポタが遅くなったタイミングまでを計測する



抽出

  1. メリタ アロマフィルター1x1
  2. カリタ 101 ロト

 

  1. コーノ 名門1人用フィルター
  2. コーノ 名門2人用フィルター
  3. ハリオ V60 01

 

  1. カリタ HA155 ウェーブドリッパー
  2. CAFEC フラワードリッパーcup1
  3. ハリオ ダブルメッシュ メタルドリッパー

 

9-1. ORIGAMI DRIPPER S(円錐)

9-2. ORIGAMI DRIPPER S(ウェーブ)

  1. ハリオ V60 MUGEN

 

 

結果:抽出速度、ボディ感

抽出速度

こちらが、抽出速度が早い順のランキングです。

  1. 【1:20】5. ハリオ V60 01
  2. 【1:26】7. CAFEC フラワードリッパーcup1
  3. 【1:28】6. カリタ HA155 ウェーブドリッパー
  4. 【1:30】4. コーノ 名門2人用フィルター
  5. 【1:30】9-2. ORIGAMI DRIPPER S(ウェーブ)
  6. 【1:34】3. コーノ 名門1人用フィルター
  7. 【1:35】9-1. ORIGAMI DRIPPER S(円錐)
  8. 【1:38】2. カリタ 101 ロト
  9. 【1:57】1. メリタ アロマフィルター1x1
  10. 【2:55】10. ハリオ V60 MUGEN
  11. 【5:55】8. ハリオ ダブルメッシュ メタルドリッパー

 

 

ボディ感

以下の3つは、特にボディ感が強く出ていました。

  • 2. カリタ 101 ロト
  • 10. ハリオ V60 MUGEN
  • 8. ハリオ ダブルメッシュ メタルドリッパー

 

意外だったのが

  • 1. メリタ アロマフィルター1x1

遅い割に、雑味がなく、クリアでした。

 

 

ドリッパーの特性を知ること

抽出速度は、速ければ良いというわけではありません。

そのドリッパーの特性を知ることで、豆の良さを最大限に引き出せる道具がどれなのか、考えるきっかけになれば幸いです。

 

※この動画は五感で学ぶコーヒー定期便「FLY ME TO THE COFFEE WORLD」の第4便と連動しています。ご興味のある方はぜひ下記リンクより商品詳細をご覧ください。

五感で学ぶ定期便

 

 

 

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SCENE FACTORY COFFEEでは、「自分で体験したことを語ろう」という方針があります。

・抽出温度を5度変えると、風味がどう変わる?
・ドリッパーによる風味の違いは?
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