コーヒー豆は焙煎から時間が経つと味はどう変わる?1週間前と2か月前で比較|SCENE COFFEE NOTE
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コーヒー豆は、焙煎してから時間が経つほど「鮮度が落ちる」と言われます。
確かに、焙煎直後の豆と数か月経った豆を比べれば、見た目にも違いがあります。
お湯を注いだときの膨らみ方も、かなり変わってきます。
では、実際の風味はどのくらい違うのでしょうか。
今回は、同じコーヒー豆をほぼ同じ焙煎度で仕上げた、焙煎から約1週間の豆と、約2か月経った豆を同じ条件で抽出して飲み比べました。
結論からいうと、違いはあります。
ただ、2か月前の豆も全然おいしい。
ここは、僕自身も少し意外でした。
焙煎から時間が経つと、見た目にも変化が出る
まず豆の状態を比べると、2か月前に焙煎した豆には、表面に少し油が浮いていました。
一方、約1週間前に焙煎した豆は、まだ表面がカラッとした印象。
もちろん、表面に油が出ているから古い、という単純な話ではありません。
焙煎度によっても油の出方は変わります。
ただ今回は、同じ豆をほぼ同じように焙煎しているため、時間経過による変化も見た目に表れていると考えられます。
関連記事:コーヒー豆の表面に油が出るのはなぜ?鮮度が悪いとは限らない理由
一番分かりやすかったのは、お湯を注いだときの膨らみ方
実際にドリップしてみると、違いはかなりはっきりしました。
2か月前の豆にお湯を注ぐと、粉はそれほど大きく膨らみません。
どちらかというと、少ししょんぼりした感じ。
それに対して、1週間前の豆はしっかりと膨らみました。
この違いには、コーヒー豆に含まれている炭酸ガスが関係しています。
焙煎したコーヒー豆からは、時間の経過とともに少しずつガスが抜けていきます。
焙煎から日が浅い豆ほどガスを多く含んでいるため、お湯を注ぐと粉がふくらみやすい。
今回の比較でも、その違いは目で見て分かるほどでした。
膨らむコーヒー豆ほど、おいしい?
ここで気をつけたいのが、「よく膨らむ=おいしい」「膨らまない=まずい」ではないということです。
確かに、豆の膨らみ方は焙煎からの経過時間を知るひとつの目安になります。
ただ、それだけでコーヒーのおいしさを判断するのは難しい。
実際に2種類を飲み比べてみると、1週間前の豆は、明るい酸味や香りがやや鮮明に感じられました。
味の輪郭も分かりやすい印象です。
では2か月前の豆はどうだったかというと、これも普通においしい。
1週間前と比べれば、少し風味に鈍さがあるかな、という程度。
普段比較せずに飲めば、多くの方はそこまで気にならないんじゃないかと思います。
僕自身、「もっと明確に古さを感じるかな」と想像していたので、この結果は少し面白かったです。
焙煎したてが、必ず一番おいしいわけでもない
コーヒー豆は、新しければ新しいほどよいと思われがちです。
ただ、焙煎直後はガスを多く含んでいて、抽出が安定しにくかったり、味がまだ落ち着いていなかったりすることもあります。
そこから少し時間が経つことで、香りや味のバランスが整ってくる。
そして、さらに時間が経つと、今度は華やかな香りや味の輪郭が少しずつ穏やかになっていきます。
つまり、コーヒーの風味は「新鮮→劣化」と一直線に変化するというより、時間とともに表情を変えていくものだと僕は考えています。
どのタイミングを一番おいしいと感じるかも、豆や焙煎度、そして飲む人の好みによって変わります。
同じ豆を時間違いで飲み比べると面白い
今回のように、同じ豆を同じ焙煎度で、焙煎時期だけ変えて飲み比べる機会は、家庭ではなかなか作れません。
だからこそ、一度試すとかなり面白い比較です。
粉の膨らみ方。香りの強さ。酸味の明るさ。味の輪郭。
「鮮度が違うと、こう変わるのか」と感覚で理解できます。
私たちが展開しているコーヒー定期便「FLY ME TO THE COFFEE WORLD」でも、この鮮度による違いをテーマにした飲み比べを用意しています。
同じ豆、同じ焙煎度で、焙煎した時期だけが違うコーヒーを比較する内容。
コーヒー豆の鮮度について、言葉だけでなく実際に飲んで知りたい方には、ぜひ一度試してもらいたいテーマです。
◾︎動画でも解説しています
Instagramでもコーヒーの楽しみ方を発信中ですので、ぜひご覧ください。
◾︎筆者

SCENE FACTORY COFFEE ROASTERS代表
篠田 拓也
SCAJ公認アドバンスドコーヒーマイスター
SCAJ公認サーティファイドスペシャルティーコーヒーカッパー
