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2020/12/01 item

12月のシングルオリジン グアテマラ アンティグア SHB アゾテア

コーヒーの産地としては有名なグアテマラ、アンティグア。中煎りに焼くとりんごやメロン、柑橘系の爽やかな果実の香りときれいな酸味、ほどほどにしっかりとしたボディーが印象的で、まさにグアテマラといった優等生なコーヒーです。今回は万人受けするコーヒーをイメージし、シティロースト(中深煎り)に仕上げており、ナッツのような風味なども加わり、香ばしさと口当たりの重厚さを強調しています。

産地「アンティグア」について

大航海時代、スペイン人の新大陸侵略時に中米の拠点として200年以上も機能した都市であり、現在はその歴史的かつ美しい景観から街全体が世界遺産に登録されています。

首都のグアテマラシティから車で走ること1時間から1時間半。目に飛び込んでくる景色は、見慣れたアスファルトの道路から、中世ヨーロッパを想わせる石畳の道へと変わっていきます。石畳を挟んで整然と立ち並ぶ家々は、少し落ち着いた赤茶色や黄土色、白でその壁面が塗られており、何百年も時が止まっているかのような、厳かで気品のある雰囲気を醸し出しています。

アンティグアが高品質のコーヒーを産出する大きなポイントとしては、その標高と火山に囲まれた環境、そして豊富な水源が挙げられます。肥沃な火山灰土壌は適度な水と養分を土壌に蓄え、高い標高により果実はじっくりと熟成します。また清潔で温度の低い水源の使用による収穫後のプロセスは、原料にダメージを与えることなくしっかりと粘液質を洗い流します。

農園「ラ・アゾテア」について

ラ・アゾテア農園はアンティグア地区北部の農園です。農園の歴史は長く、1883年まで遡ることができます。長い歴史と伝統を持った農園ですが最新の技術にも積極的に取組んでいて、両者の融合により素晴らしい品質のコーヒーを作り続けています。

農園内に博物館を有し、コーヒー栽培による収入への依存度が他農園ほど高くない点が特徴の一つです。安定した博物館からの収入は、農園主にコーヒー栽培に関する研究の余力を与え、生物学者の手助けにより、異なる栽培方法、有機肥料、シェードツリー体系、汚物処理の研究に取組んでいます。

また、農学士の指導が入っている他、農園管理人のFrancisco Arriolaさんが目を光らせるばかりでなく、ワーカー一人一人が水の温度や乾燥中のドライパーチメントのにおいなど、細かなところに気を配って作業をしています。一人一人がちゃんとコーヒーの状態と向き合いながら仕事をしているのが印象的です。

その他、以下のような環境を考えた取り組みも積極的にされています。

・シェードを多様化し、動物相の多様化(渡り鳥、その他動物)につなげている
・高い効果を発揮したニンニク、唐辛子、アロエを使った有機殺虫剤、有機殺菌剤を開発
・現在、水洗処理で発生する汚物(パルプ、粘液質など)からのエタノール精製の研究を開始
・水洗処理で使用する水は井戸水を使用。使用後の水は回収され、砂が張られた吸収層へ
・果肉除去後のパルプは乾燥させ、有機肥料の原料としている

こだわりのグアテマラコーヒーを、堪能してください!

コーヒー豆のプロファイル

  • カッピングプロファイル:レッドアップル、メロン、シトラス、ウェルバランスド、バタリーマウスフィール
  • 生産国:グアテマラ
  • 産地:アンティグア
  • 農園:ラ・アゾテア農園
  • 精選方法:ウォッシュド
  • 標高:約1,600m